游谷/上出惠悟
Floating/Keigo Kamide

 
 

11:00-19:00
〒550-0002
大阪市西区江戸堀1-8-24
若狭ビル3F
TEL/FAX 06-6443-0080
E-MAIL info@yoshimiarts.com
URL http://www.yoshimiarts.com

Copyright(c)Yoshimi Arts.
All Rights Reserved.

 

 

 

CURRENT    UPCOMING     ARCHIVE


 


游谷/上出惠悟
Floating / Keigo Kamide


2013年4月8日(月)-28日(日)  会期延長:5月5日(日)まで
11:00-19:00 会期中無休

作家在廊日:4月8日(月)
オープニングパーティー:4月8日(月)18:00-

この度、Yoshimi Artsでは、上出惠悟の個展「游谷」(ゆうこく) を開催致します。

日本の伝統工芸は様々な問題を抱えています。生活スタイルの変容、工業製品の台頭などによる需要の低迷に伴った職人の減少は、道具や原料を作る業者にまで及び、今や伝統工芸は産業として衰退の一路を辿っていると言わざるを得ません。石川の伝統工芸である九谷焼においても、例外ではありません。 九谷焼の窯元で130年の歴史がある上出長右衛門窯の六代目に当たる上出惠悟は、九谷焼の中でも少なくなっている磁器の生成、手仕事による絵付を一貫して制作する上出長右衛門窯の商品企画をし、世界的なデザイナーであるハイメ・アジョンとのコラボレーションを丸若屋と共に実現し、東京芸術大学の卒展で発表した磁器で制作された甘蕉から始まる上出惠悟としての作品を発表するなど、多領域にわたり活動してきました。

上出惠悟は、その九谷焼に纏わるものを俯瞰的に捉え、今まで継承されてきた九谷焼の歴史の重みを脇に置き、形骸化を解き、加賀という豊かな地で育まれた九谷焼を、もう一度豊かで新鮮に感じることを再現しようと試みています。九谷焼は伝統的なものとして世代的に広く共有され、その形状や紋様はごく当たり前に流通していますが、現代のネットワーク的な視点から見ると、改めてその面白さ・愉しさを読み解くことができることを、上出惠悟の作品は示しています。それは、工芸の現代化という折衷的な作品ではなく、生活に芸術を取り込んできた豊かな日本人の伝統をそのまま継承していると言えるでしょう。

上出惠悟は、Yoshimi Artsにて2011年に個展『幽谷』(isolated)を発表し、「髑髏 お菓子壷 花詰」や「甘蕉」などの九谷焼(磁器)による作品を展示し、九谷焼のルーツから現在の自身へと続く世界を表現しました。今展は『游谷』(Floating)と題し、前回の個展『幽谷』を開催した際に割ってインスタレーションとして展示した「大皿 花詰」が金継により新しく蘇って再び展示されるなど、前回とは違う眺めの『ゆうこく』が浮かび上がることと思います。

是非ご高覧下さいます様お願い申し上げます。


 

*画像
左:上出長右衛門窯+丸若屋 「髑髏 お菓子壷 本金盛梅文」 磁器 (参考画像)
右:上出長右衛門窯 上出惠悟 「大皿 花詰」 磁器 (個展 『幽谷』 2011 Yoshimi Arts)

今展でYoshimi Artsは FESTART OSAKA 2013 に参加致します。

アーティストページ 上出惠悟 

上出 惠悟 Keigo Kamide
1981 石川県に生まれる
2006 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 卒業
個展
2012 「甘蕉展」 (pARa:siTe/石川)
2011 「幽谷」 (Yoshimi Arts/大阪)
2009 「美術と工芸」 (桜華書林/長野)
2008 「様式」 (高木糀商店/石川)
2007 「Para:sideB」 (pARa:siTe/石川)
  「Para:sideA」 (pARa:siTe/石川)
グループ展
2012 「Primitive [ in order ](秩序の中の原初)」 (Yoshimi Arts/大阪)
2011 「Insight "Repetition/反復"」 (ART OSAKA - Yoshimi Arts/ホテルグラヴィア大阪/大阪) 
2009 「植物のうつわ」 (G-WING’Sギャラリー/石川)
2008 「桐生再演14」 (桐生森芳工場/群馬)
  「ハコ展」 (pARa:siTe/石川)
2007 「桐生再演13」 (桐生森芳工場/群馬)
  「Montblanc Young Artist Patronage in Japan」 (モンブラン銀座本店/東京)
  「GIFT, THE STORE」 (スパイラルガーデン/東京)
 
上出長右衛門窯/上出惠悟ディレクション
個展
2011 「上出長右衛門窯の工場展」 (国立新美術館B1 SFT GALLERY/東京)
2010 「春のさきがけ」 (CLASKA/東京)
  「笛吹展」 (アルトラ/金沢)
  個展 (かなざわ納涼会/主計町尾崎邸/金沢)
  「九谷焼窯元 上出長右衛門窯 作陶展」「ねずみの陶工 ちゅう右衛門翁大作陶展」 (H2O/
  京都)
  「KUTANI CONNEXION」 (スパイラルガーデン/東京)
2009 「NEXT SAKE, NEXT VALLEY」 (福光屋銀座店/東京)
  「ちゅう右衛門・大作陶展」 (茶房一笑/金沢)
2008 「Smiling Living」 (新宿伊勢丹/東京)
  「長右衛門窯・九谷焼ショップ」 (アルトラ/金沢)
グループ展
2012 「THE OSAKAN DREAMS VOL.2」 (JR三越伊勢丹/大阪)
2011 「ハイメ・アジョンの世界展」(渋谷西武/東京)
  ミラノサローネ 2011 「上出長右衛門窯×ハイメアジョン produced by 丸若屋」(ロッサーナ・オ
  ルランディ/イタリア)
  「佐藤未希+上出長右衛門窯 展」 (Yoshimi Arts/大阪)
2010 デザインタイド 2010 「上出長右衛門窯×ハイメアジョン produced by 丸若屋」(ミッドタウン/東
  京)
  「BASARA展」 (スパイラルガーデン/東京)
  「第1回金沢・世界工芸トリエンナーレ」 (金沢21世紀美術館/金沢)
  「輪島キリモト&上出長右衛門窯」 (日本橋三越/東京)
2009 「医学と芸術展」 (森美術館/東京)
  「BONE TO LOVE」(ギャラリー・ル・デコ/東京)
 
プロジェクト/イベント
2009 「ART PICNIC」 (表参道ヒルズ/東京)
  「KUTANI SEAL WORKSHOP」 以降各地で開催
2007 「茂木健一郎が金沢のアーティストと大いに語る」 (social/金沢)
  「PUMA with MARUWAKA KUTANI」 (ミッドタウン/東京他全国4ヵ所)
 
九谷焼窯元 上出長右衛門窯
明治12年 石川県能美市に九谷焼問屋として創業
昭和44年 明治神宮御依頼による「花瓶」を献納の栄を賜る
昭和58年 昭和天皇御来県の折、御使用の御器制作の栄を賜る
平成5年 伝統的工芸品産業の振興への功績を讃えられ通商産業大臣表彰を受ける
平成12年 沖縄サミットの折、首脳晩餐会の器に使用される
平成15年 四代目、勲五等雙光旭日章を受く
 
パブリックコレクション
金沢21世紀美術館、能美市