Insight 14

 
 

11:00-19:00
〒550-0002
大阪市西区江戸堀1-8-24
若狭ビル3F
TEL/FAX 06-6443-0080
E-MAIL info@yoshimiarts.com
URL http://www.yoshimiarts.com

Copyright(c)Yoshimi Arts.
All Rights Reserved.

 

 

 

CURRENT    UPCOMING     ARCHIVE

 



Insight 14

2015年6月22日(月)-7月20日(日)
11:00-19:00 会期中無休
会場|Yoshimi Arts

この度、Yoshimi Artsでは「Insight 14」を開催致します。

「Insight」は、2010年から行ってきましたYoshimi Artsの取扱作家による常設展です。インサイト Insight=洞察(力)をもって作品をカテゴライズし、テーマに沿った展示を展開しています。時には、シークレット作品を設けたり、テーマを隠して開催したり、ギャラリーを抜け出してアートフェアで行ったりと、「Insight」の中でも様々な試みを行ってきました。今回は、7作家の作品を展示致します。

今年9月に弊廊での個展を控えているイギリス・スコットランド在住のレイチェル・アダムスは、先日、Sainsbury Scholarshipを受賞し、ローマでのレジデンスが決まりました。クラフトの持つ機能や装飾の歴史・概念を素材として視覚から触覚へと刺激する、アダムスの代表的な紙と布を用いた立体作品をご覧いただきます。
九谷焼窯元の六代目にあたり、自らがその歴史と繋がっている上出惠悟は、磁器による「甘蕉」や「栄螺」を発表しています。現実の自身の立ち位置から見える視点と俯瞰的な視野から導き出された作品は、近年数多くのメディアで紹介され注目されています。本展では、「箱」や丸若屋と共に制作した「髑髏 お菓子壷 花詰」「髑髏 お菓子壷 本金盛梅文」などを展示致します。
柿沼瑞輝の作品は油彩をメインとした絵画ですが、昨年の個展でロープや金属も用い表現の巾を広げました。既に先人によって編み出された技法を試みるだけでなく吸収し自分のものとしていく様は、絵画の歴史を凝縮して体現しているかのようです。20代の柿沼が、過去の作品を古いものとしてではなく同時代性として読み取れば、古典と現代が不思議なバランスで共存します。本展では、敢えて額装して展示する予定です。
2014年、2015年の弊廊での個展において、古典とも言える絵画の可能性を示した興梠優護。その作品は、特定のモチーフやイメージなどの具体的なかたちを参照しつつ、質感はあたかも風俗や性的・心理的状況を超えた、存在論的な根拠の地平を見つめているようでもあります。 2012年の大作や弊廊初展示の作品で、絵画だからこそ見えてくるであろう真理に近づきます。
寺林武洋は、今年の1月に在住する広島で初個展を発表し、初の作品集が出版されました。身の回りのモノや風景を殆どその目の前で描き続けることで自分と対峙していく姿は、まるで修行僧の様で、その日常生活そのものが尊く感じられます。決して美しくなく平凡なものでも、寺林が愛したモノや風景は絵画として残されていくでしょう。寺林の日常が垣間見られる小品の新作を久々に発表致します。
弊廊で一番多く個展を発表している佐藤未希の作品も油彩画です。佐藤の絵画制作とは、人間の根源を探求する行為です。身体が「生」を感じる瞬間を経て作品が完成へと至ります。昨年から極めて少ない色彩で作品を構成することで新たな境地を見出しており、今回展示する作品のモノクロームの世界は私達人間の存在に対する問いへの答えを感じとれる入口かもしれません。
アートフェア東京での参加型インスタレーションや、弊廊での個展「ROBOTS」で出現した透明ビニール製の巨大ロボットが記憶に新しい笹川治子は、「空想と現実の境界」を制作のテーマとして掲げ、現在は大学院博士課程で戦争画を研究しています。「アート」までも素材としているかのような作品は、いつの間にか鑑賞者を巻き込んでいきます。今回は、未発表の作品「Counter」を含め、立体作品を中心に展示致します。

是非本展をご高覧下さいます様お願い申し上げます。

 


画像: 左上から、レイチェル・アダムス「Button-up」染色した布、糊、木材、紙、グワッシュ/柿沼瑞輝「渇望」ミクストメディア/上出惠悟「箱」磁器/興梠優護「/ 29」油彩、キャンバス/笹川治子「Counter 1」ミクストメディア/佐藤未希「砂埃」油彩、パネルに綿布/寺林武洋「後」油彩、白亜地、パネル

 

出品作家
レイチェル・アダムス 
柿沼瑞輝 
上出惠悟 
興梠優護 
笹川治子 
佐藤未希 
寺林武洋