上出惠悟 「熊居樹孔」
2016年6月18日(土)-7月10日(日) →7月16日(土)まで延長
11:00-19:00 火・水休
オープニングレセプション | 6月18日(土) 18:00-
Yoshimi Arts
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この度、Yoshimi Artsは上出惠悟の個展「熊居樹孔」(ゆうきょじゅこう)を開催致します。
日本の伝統工芸は様々な問題を抱えています。生活スタイルの変容、工業製品の台頭などによる需要の低迷に伴った職人の減少は、道具や原料を作る業者にまで及び、今や伝統工芸は産業として衰退の一路を辿っていると言わざるを得ません。石川の伝統工芸である九谷焼においても、例外ではありません。
九谷焼の窯元で130年の歴史がある上出長右衛門窯の六代目に当たる上出惠悟は、九谷焼の中でも少なくなっている磁器の成形、手仕事による絵付を一貫して制作する上出長右衛門窯の商品企画をし、世界的なデザイナーであるハイメ・アジョンとのコレボレーションを丸若屋と共に実現し、東京芸術大学の卒展で発表した磁器で制作された甘蕉から始まる上出惠悟としての作品を発表するなど、多領域にわたり活動してきました。
この度の個展では、去年名古屋の個展で突如として上出惠悟が興味を持ちだした「熊」を題材にした作品を、今年の3月に東京で開催した「KUTANI CONNEXION(九谷焼コネクション)」に引き続き、Yoshimi Artsで展示致します。
古来より人間と熊とは深く関わりあっており、胆嚢は生薬として、毛皮は衣服や敷物として、ある地方においては生きて行く為に欠かせない貴重な恵であることから、山の神として崇められ、そこから祭りや神話的な物語や逸話が生まれました。また、熊は愛らしく二足歩行する姿から木彫りで彫られたり、ぬいぐるみやキャラクターとしてアニメーションの主人公になったり、その存在は世界中で幅広く愛されてきました。その一方、かつては全域に生息していたにもかかわらず、有史以来熊に関する美術品は他の動物に比べ極端に少なく、熊との関わり合いの歴史を辿る事は、日本の歴史という観点から美術や工芸を読み解く一端となるかもしれません。
上出惠悟の熊に関する考察は幅広く、表現も多岐に亘っています。今、なぜ上出惠悟が熊に対して熱い関心を示しているかを探求したいと考えております。
上出惠悟 「熊について」 テキスト ≫
*画像: 「蛮絵熊印」
■同時開催
上出長右衛門窯 上出惠悟 「Bears Live In The Hollow」フェア
2016年6月18日(土)-7月10日(日)
7:00-23:00
梅田蔦屋書店 (北カウンター前 マガジンストリート平台)
大阪市北区梅田3-1-3 ルクア イーレ 9F
熊に関する作品、トートバッグ・バッジ・手鏡、上出惠悟による熊関連の選書などを展示します。
フェアーページ | http://real.tsite.jp/umeda/event/2016/05/-bears-live-in-the-hollow.html
上出 惠悟 Keigo Kamide ≫ |
1981 |
石川県に生まれる |
2006 |
東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 卒業 |
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個展 |
2015 |
「山の熊か、熊の山か」 (名古屋松坂屋 美術画廊/名古屋) |
2014 |
「硯海の貝」 (Yoshimi Arts/大阪) ≫ |
2013 |
「楽園創造(パラダイス)-芸術と日常の新地平-vol.3 上出惠悟」 (gallery αM/東京) |
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「游谷」 (Yoshimi Arts/大阪) ≫ |
2012 |
「甘蕉」 (pARa:siTe/石川) |
2011 |
「幽谷」 (Yoshimi Arts/大阪) ≫ |
2010 |
「KUTANII CONNEXION」 (スパイラルガーデン/東京) |
2009 |
「美術と工芸」 (桜華書林/長野) |
2008 |
「様式」 (高木糀商店/石川) |
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「Para:sideB」 (pARa:siTe/石川) |
2007 |
「Para:sideA」 (pARa:siTe/石川) |
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グループ展 |
2015 |
「祥瑞図」 (髙島屋日本橋店美術画廊X/東京) |
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「5th Anniversary Festival !!」 (Yoshimi Arts/大阪) ≫ |
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「恋スル工芸展」 (黒部市美術館/富山県黒部市) ≫ |
2014 |
「"Material and Form" in a digital age」 (Yoshimi Arts/大阪) ≫ |
2013 |
「九谷我谷」 (G-WING'S gallery/金沢, 2014 艸居/京都) |
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「伝統を更新する「承」」 (銀座・和光/東京) |
2012 |
「Primitive [ in order ](秩序の中の原初)」 (Yoshimi Arts/大阪) |
2011 |
「Insight "Repetition/反復"」 (ART OSAKA - Yoshimi Arts/ホテルグラヴィア大阪/大阪) |
2010 |
「BASARA展」 (スパイラルガーデン/東京) |
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「第1回金沢・世界工芸トリエンナーレ」 (金沢21世紀美術館/金沢) |
2009 |
「医学と芸術展」 (森美術館/東京) |
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「植物のうつわ」 (G-WING’Sギャラリー/石川) |
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「Nowhere but Hayama Opening Exhibition」(Nowhere but Hayama/神奈川) |
2008 |
「桐生再演14」 (桐生森芳工場/群馬) |
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「ハコ展」 (pARa:siTe/石川) |
2007 |
「桐生再演13」 (桐生森芳工場/群馬) |
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「Montblanc Young Artist Patronage in Japan」 (モンブラン銀座本店/東京) |
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プロジェクト/イベント |
2009 |
「ART PICNIC」 (表参道ヒルズ/東京) |
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「KUTANI SEAL WORKSHOP」 以降各地で開催 |
2007 |
「茂木健一郎が金沢のアーティストと大いに語る」 (social/金沢) |
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「PUMA with MARUWAKA KUTANI」 (ミッドタウン/東京他全国4ヵ所) |
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「Flower robotics(松井龍哉個展)」で展示されたランチプレートを製作(水戸芸術館/茨城) |
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九谷焼窯元 上出長右衛門窯 |
明治12年 |
石川県能美市に九谷焼問屋として創業 |
昭和44年 |
明治神宮御依頼による「花瓶」を献納の栄を賜る |
昭和58年 |
昭和天皇御来県の折、御使用の御器制作の栄を賜る |
平成5年 |
伝統的工芸品産業の振興への功績を讃えられ通商産業大臣表彰を受ける |
平成12年 |
沖縄サミットの折、首脳晩餐会の器に使用される |
平成15年 |
四代目、勲五等雙光旭日章を受く |
平成19年 |
「PUMA with MARUWAKA KUTANI」に参加。九谷焼で自転車の各パーツを製作する |
平成22年 |
東京スパイラルガーデンにて大規模な個展「上出・九谷・惠悟展 九谷焼コネクション」を |
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開催する |
平成23年 |
スペイン人デザイナーのハイメ・アジョン氏を招聘し新しい食器のシリーズを製作。ミラノサ |
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ローネ(イタリア)にて発表する |
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丸若屋と共に製作した髑髏のお菓子壺花詰が金沢21世紀美術館に収蔵される |
平成24年 |
常滑の急須職人益規氏と金沢茶房一笑にて二人展を開催する |
平成27年 |
フランス・パリnakaniwaにて海外初個展「“ORIGINS” KUTANI CHOEMON’s Journey」を開 |
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催する |
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「九谷 上出長右衛門窯展」 (岡山髙島屋 美術画廊/岡山) |
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コレクション |
金沢21世紀美術館
能美市
Japigozzi Collection |
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