館勝生 2008
2024年1月24日(水)-2月18日(日)
12:00-19:00 (日 -17:00)
月・火 休
Yoshimi Arts
1月27 日(土) 若狭ビルの3ギャラリーが展覧会を同時期開催(パーティーは行いません)
この度、Yoshimi Artsは、弊廊にて6回目となる館勝生の展覧会「館勝生 2008」を開催する運びとなりました。
コンセプチュアル、ミニマル、ニューペインティングが混在している中で、館は、身体の感覚に一番近いところで出来る絵画を選びました。晩年にあたる2008年まで描き続け、その短い画業の中でも作品は変化していきました。1990年代初めからは、虫と分かるような有機的な存在を用いて描いていますが、それまでの、絵具の色彩と物質感で描いていた抽象絵画とは、それらは一線を画す作品のように感じます。
館の実家は養蜂場を営み、館も幼少の頃、花を求めて全国を回るのに同行して、自然の中で四季や朝夕の時間の移り変わりを肌で感じていました。その体験からインスパイアされ、虫を抽象的に描くようになったと聞きます。その後、1990年代中頃の作品になると、虫のようなモチーフが解体されて、絵画の構造が画面全体に立ちあがり、突然出現した球体が宇宙的な空間を作り出します。2000年に入ると、激しい生命観を持ったような抽象化された有機体になり、それと共に大きな余白が出現します。その余白が時間を作り出し、時間の中において、浮遊する有機体が激しくも限りある物に見えてきます。また、2006年までの余白部分は淡いパール色で薄く塗られ、少し絵具の物質感がありますが、2007年になると有機体が少し大きくなるのと同時に、余白に絵具を全く塗らなくなっており、時間が流れているようにも、止まっているようにも感じられる空間へと展開しているように思います。
館は、2007年3月に癌が見つかり、夏頃には半年の余命宣告を受けます。治療するために入院をするのではなく、主治医と相談しながら絵を制作することを選択しました。そして、2008年の12月30日まで自身でアトリエに行き制作を続け、2009年1月に逝去しました。
本展では制作としては最後の年になった2008年に描かれた作品を、所蔵家からもお借りして約5点の展示を予定しています。
画像|《July. 7. 2008》 2008 油彩、キャンバス 1303×1303mm
■過去のYoshimi Artsでの展示
館勝生 1980s-1990s
2022年5月11日(水)-29日(日)
Yoshimi Arts
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館勝生 1994-2008
2021年4月28日(水)-5月16日(日)
Yoshimi Arts
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館勝生 1997-2006
2019年5月22日(水)-6月9日(日)
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館勝生展
2015年10月26日-11月15日
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館勝生展 Katsuo Tachi
2012年10月12日(金)-11月4日(日)
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館勝生 TACHI Katsuo |
1964 |
三重県生まれ |
1987 |
大阪芸術大学芸術学部美術学科卒業 |
2009 |
44歳で逝去 |
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個展(生前) |
1985 |
ギャラリー白(大阪)〈’87~’93,’95~'09〉 |
1991 |
永井祥子ギャラリーSOKO(東京) |
1992 |
ギャラリーOH(一宮) |
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ギャラリーVIEW(大阪) |
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ギャラリープランタン(松山) |
1993 |
細見画廊(東京) |
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ギャラリーαM(東京) |
1994 |
神戸西武百貨店(神戸) |
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イムラアートギャラリー(京都) |
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ギャラリーFUTABA(名古屋) |
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The Ufer! Gallery(京都) |
1996 |
第一生命南ギャラリー(東京)〈’03〉 |
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ギャラリーGORO(大阪) |
1997 |
Oギャラリー(東京)〈~’03,05~’09〉 |
1998 |
CTIウインドウギャラリー(東京) |
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原美術館-ハラドキュメンツ5(東京) |
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ガレリアフィナルテ(名古屋)〈~’01,’03,’06,’09〉 |
1999 |
エスプリヌーボー(岡山)〈~’01,’03,’04〉 |
2001 |
三重県立美術館(三重) |
2002 |
ギャラリー千(大阪) |
2006 |
高島屋アートサロン(大阪) |
2008 |
甲南大学ギャルリーパンセ(神戸) |
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主なグループ展 |
1986 |
「IMPACT ART」(韓国美術館/ソウル) |
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「多様性の構築」(石橋美術館/久留米) |
1987 |
「私的な精神」(大阪府立現代美術センター) |
1991 |
「いま絵画は-OSAKA」(大阪府立現代美術センター) |
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「TAKE ART COLLECTION」(スパイラル/東京) |
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「大阪現代アートフェア」(大阪府立現代美術センター) |
1992 |
「筆あとの誘惑」(京都市美術館) |
1994 |
「現代美術の展望-VOCA’94」(上野の森美術館/東京) |
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「アートナウ’94-啓示と持続」(兵庫県立近代美術館) |
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「現代美術の断面」(現代ギャラリー/ソウル) |
1995 |
「済州プレビエンナーレ’95」(済州アートセンター/韓国) |
1996 |
「美の予感」(高島屋美術画廊/東京、横浜、京都、大阪) |
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「新鋭美術選抜展」(京都市美術館) |
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「SPIRIT & ENERGY」(ワールドワークスファインアーツ/カルフォルニア) |
1997 |
「現代美術の展望-VOCA’97」(上野の森美術館/東京) |
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「CONTEMPLATIONS」(ワールドワークスファインアーツ/カルフォルニア) |
1998 |
「新鋭美術選抜展」(京都市美術館) |
2002 |
「収蔵品展-新しいコレクションとシャガール全点公開」(三重県立美術館) |
2003 |
「あるサラリーマン・コレクションの軌跡-戦後日本美術の場所」(周南市美術博物館/山口、三鷹市美術ギャラリー/東京、福井県立美術館) |
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「京都・洋画の現在-85人の視点」(京都文化博物館) |
2004 |
「第一生命ギャラリー所蔵作品展」(第一生命南ギャラリー/東京) |
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「VOCA1994~2003-10年の受賞作品展」(大原美術館分館/岡山) |
2005 |
「第一生命所蔵作品展」(第一生命南ギャラリー/東京) |
2006 |
「VOCA展に映し出された現代-いまいるところ/いまいるわたし」(宇都宮美術館/栃木) |
2007 |
「第一生命所蔵作品展」(第一生命南ギャラリー/東京) |
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「開館15周年記念ー愛知・岐阜・三重 三重県立美術館共同企画 20世紀美術の森」(愛知県美術館) |
2009 |
第28回損保ジャパン美術財団 「選抜奨励展」(損保ジャパン東郷青児美術館/東京) |
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「2009年度常設第1期展示-追悼 館勝生(1964-2009)」(三重県立美術館) |
2010 |
「円と方 京都市美術館コレクション展第1期」(京都市美術館、愛知県美術館) |
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「ひろがるアート~現代美術入門篇~愛知・岐阜・三重」 (三重県立美術館) |
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「コレクション2 近年の収蔵品を中心に」(国立国際美術館/大阪) |
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「碧南市藤井逹吉現代美術館所蔵作品展 鉄斎から現代まで」(碧南市藤井逹吉美術館/愛知) |
2011 |
「コレクション展 2011-春」(和歌山県立近代美術館) |
2012 |
「国立国際美術館35周年記念展 コレクションの誘惑」(国立国際美術館/大阪) |
2017 |
「開館35周年記念I ベスト・オブ・コレクション-美術館の名品」(三重県立美術館/三重) |
2018 |
「県美プレミアム 県政150周年記念 ひょうご近代150年」(兵庫県立美術館) |
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「ニュー・ウェイブ 現代美術の80年代」(国立国際美術館/大阪) |
2020 |
泉茂+館勝生展「VISON」(日本橋三越本店 コンテンポラリーギャラリー/東京) |
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「京都の美術 250年の夢 第1部~第3部 総集編 -江戸から現代へ-」 (京都市京セラ美術館/京都) |
2022 |
「コレクション2:つなぐいのち」 (国立国際美術館/大阪) |
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「ニッポンの油絵 近現代美術をかたち作ったもの
」 (和歌山県立近代美術館) |
2023 |
「コレクション展2023-春」 (和歌山県立近代美術館) |
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受賞歴 |
1994 |
現代美術の展望 VOCA展’94 奨励賞 |
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コレクション |
三重県立美術館、第一生命保険相互会社、国立国際美術館、甲南大学、愛知県美術館、
和歌山県立近代美術館、碧南市藤井達吉現代美術館、京都市京セラ美術館、兵庫県立美術館 |
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